空軍北領空2*

ここは暗い魔界の海の底。しかし、ここは唯一太陽の光が差す場所であった。そこには大きめな新築の家が建っている。屋根は青色で普通の人間界にありそうな家。そこには新婚ホヤホヤのラブラブな夫婦が住んでいた。

「やっぱりこの場所は綺麗ねー。俺様とアリエスが出会った場所でもあるからもっと綺麗に見えるわー」

上半身は美しい女性の姿で、下半身は魚の特徴を併せ持つ、人魚。家の周りを泳ぎ回り家を観察している。

「女なのに俺様とか言うんじゃねェーよ。少しは女って自覚をしろォ」

雨のような透明な薄い水色のふわふわとした髪の男、アリトン=ヒューエトス、又はアリエスは家の周りを泳ぎ回る人魚、妻の「シリーナ」を見つめている。はしゃいでるシリーナを見てると口元が緩む。

「シリーナ、家に入ろう?」

優しく微笑みながら手を差し出すとシリーナはアリエスに抱きつく。いきなりのことに少し動揺をしたが優しく抱きしめる。

「あっ、アリエス顔赤いー。なに今更照れてもしょうがないでしょー♪」

「煩いっ!//」

アリエスは赤くなった顔を隠しながらシリーナの手を引き、新築の家のドアを開けそのままリビングの部屋に誘導する。
シリーナはそんなアリエスを後ろから満足そうに微笑みながらついていく。すると、いきなり手を引くアリエスの手が離れ振り返る。
シリーナは首を傾げアリエスを見つめる。

「シリーナ」

優しく愛しい妻の名前を呼ぶアリエス。シリーナはそれに応えようと笑顔を見せる。

「俺からプレゼントがある。受け取ってくれェ」

指を鳴らすと突如、何もなかった部屋に綺麗な水晶のように美しく輝くソファーや机などの家具が現れる。
シリーナは一瞬目を大きく開いてびっくりしていたが、パァッと明るい笑顔を見せながらソファーなどの家具を見て回る。

「アリエス凄いっ!!どうしたのー、これー?」

「作ったんだよ。お前が好きそうに工夫したんだぜェ?」

はしゃぐシリーナを後ろから抱きしめ髪に優しくキスを落とす。すると、シリーナはアリエスの方に向きかえる。

「すごく嬉しいー^^俺様こんな嬉しいプレゼントもらったことないよー!!」

そのまま向き合った形でぎゅーっとアリエスの腰に腕を回し抱きしめる。アリエスも優しく抱きしめ返す。

「……か、髪じゃなくてこっちにしてよー」

人差し指でシリーナ自身の唇を艶めかしく触り誘惑をする。

「今したら止められねェーぞ?それでもいいのか?」

コクッと頷くの見たアリエスはシリーナの唇を荒々しく奪いそのままソファーに埋もれていった。


To be continued