新風の誘惑~第1話~
「………」
黒い髪に赤と青のメッシュが入った少女_サディラは今とても機嫌が悪い。
「…何年ぶりの地上かしら。捨てられた時いらいかな…。」
近くの公園に入りベンチに座る。
すると、サッカーボールがサディラの足元に転がってくる。
「っ⁉」
サディラは足をベンチに上げ、そのままボールを見下げる。
「すみませ…ぶっ⁉」
サディラの目の前で派手に転ける茶色の髪の少年。
「………大丈夫ですか?」
「あはは…大丈夫です!」
少年は立ち上がりサッカーボールを見る。
「あの…取ってくれませんか?」
「っ…嫌よ。私サッカー嫌いなの。ボールに触るだけも嫌なのよ。」
ふんっとそっぽを向くサディラ。
「…サッカーが嫌い?」
「そうよ、大嫌い!だから私の前でサッカーなんかしないでっ!」
自分勝手な発言をし、目の前にいる茶色の髪の少年は立ち止まる。
「それじゃあ…サッカーが悲しみます。」
「はい?サッカーが悲しむ…?サッカーは人じゃないから感情なんてないのよ。」
サディラはベンチから降り、少年の真横を通り過ぎる。
「…俺、松風天馬!イナズマジャパンのメンバーです!」
「イナズマジャパン…?」
サディラは立ち止まり、天馬を見る。
「なので…っ⁉」
サディラは天馬に近づき、顔を近づける。
天馬は顔を真っ赤に染める。
「貴方がイナズマジャパンのメンバーなの…?」
じっと見つめながら天馬の顔を触る。
すると、かけていた眼鏡を外し一例をする。
「これからイナズマジャパンに入ることになった…晒城乃夜です。これからよろしくお願いします。」
「………えぇー⁉」